2018/03/30

コバルトイオンとリチウムイオンの抽出分離にスラグ流を適用した成果が学術論文になりました。

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コバルトイオンとリチウムイオンの抽出分離にスラグ流を適用した成果が学術論文になりました。

(この論文は,修士2年の学生が論文に書きました。
学生の皆さんもぜひ論文執筆にチャレンジしてください。)

Liquid–Liquid Extraction and Separation of Cobalt and Lithium Ions Using a Slug Flow Microreactor
Yuki Hirayama, Mikiya Hinoue, Hayato Tokumoto, Akira Matsuoka, Koji Noishiki, Akinori Muto
Type: Research Paper
Volume 51 (2018) Issue 3 Pages 222-228
Released: March 20, 2018





2018/03/26

従来の抽出プロセスを大きく変える可能性をもたらすスラグ流による抽出

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スラグ流の特色を活かすと従来の抽出プロセスを大きく変える可能性があります。
特に装置がコンパクトになりながら、大量処理にも少量処理にも適用な新規な分離プロセスとなり、大いに注目されています。


2018/03/20

スラグ流の化学プロセスとしての利点

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スラグ流の動画をご覧いただくと、おわかりいただけると思いますが、
スラグ流の化学プロセスとしての利点をまとめてみました。




2018/03/19

スラグ流の動画

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スラグ流の動画です。
赤い液体は赤い色素を溶かした水、透明な液は油です。
ほとんど形状を変えることなく流路内を移動し、少し広い空間では簡単に水と油に分離して排出させることができます。
油と水が合流してから分離する数秒間に、抽出が終了します。
混合するための装置にも必要ありませんし、相分離のため静置する時間も空間も必要ありません。




2018/03/17

「スラグ流」とは何かを説明します。

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PE376
スラグ流を利用した溶媒抽出によるCo, Ni, Li相互分離プロセス
(阪府大院工) ○(学)樋上 幹哉・ (正)武藤 明徳

の「スラグ流」とは何かを説明します。

簡単に言えば,管に液体と気体,あるいは油と水のように溶け合わない2つ以上の相が,
交互に並んで流れていく流動状態です。
特に珍しくもない流れなのですが,これが工業的に重要な要素を含んでいることがわかり最近,注目され始めています。今回の研究はその典型的な例として実用化を目指した基礎研究です。








2018/03/16

化学工学会第83年会にて研究発表 

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化学工学会第83年会にて研究発表 
http://www3.scej.org/meeting/83a/index.html
(2018.03.13-15,吹田市,関西大学)

E213
セルロースを原料とするキャパシタ電極の調製条件がイオンの移動におよぼす影響
(阪府大院工) 韋 盛康・ ○(正)武藤 明徳
Effect of preparing conditions of activated carbon for a capacitor electrode made from cellulose on ion transfer 
(Osaka Pref. U.) Wei Shengkang, *(Reg)Muto Akinori
セルロースを賦活処理の条件を精緻に変えて電気二重層キャパシタ用の電極の開発を行いました。静電容量が実用品として使用されている電気二重層キャパシタ用の約2倍の炭素電極の開発に成功しました。<つまり,スマホの充電が毎日,必要だったのが,2日に1回になるかもしれません。> 
電極細孔内のイオンの移動も評価する新しい方法も提案しました。
この成果は,韋さんが中心になって英文学術専門誌に投稿するために自分で原稿を書きました。今月中に投稿する予定です。

PE374
マイクロ流路を用いた電場印加法によるO/W型エマルジョンの解乳化
(阪府大院工) ○(学)溝口 祐樹・ (正)武藤 明徳
Demulsification of oil in water emulsion by application of electric field using micro flow channel
(Osaka Pref. U.) *(Stu)Mizoguchi Yuki, (Reg)Muto Akinori
エマルジョンとは,水と油が混合して安定な液体のことです。これの処理にずいぶん困っており,油と水への分離技術が待ち望まれています。
ほとんど報告例のないO/W型エマルジョン(油滴が水中に漂っているエマルジョン)の迅速な油相と水相の分離に成功した成果を発表しました。
この成果は,溝口さんが中心になって英文学術専門誌に投稿するために自分で原稿を書きました。すでに1月に投稿しました。

PE376
スラグ流を利用した溶媒抽出によるCo, Ni, Li相互分離プロセス
(阪府大院工) ○(学)樋上 幹哉・ (正)武藤 明徳
Separation process of Co, Ni, Li by solvent extraction using slug flow
(Osaka Pref. U.) *(Stu)Hinoue Mikiya, (Reg)Muto Akinori
リチウムイオン電池に必須のCo, Ni, Liのリサイクルを目的として,溶媒抽出プロセス,特に連続分離プロセスの開発を研究成果を発表しました。純度および収率も高く分離する条件を見出しました。スラグ流を利用することにより,従来のミキサー・セトラーの装置より10~100分の1の装置と時間で分離できる可能性があります。
この成果は,5月末までに英文学術専門誌に投稿する予定です。